やぎゅり場とは
表現が交流する場を提供する企画集団。演劇の公演のみならず、ライブイベント、関西や長野の地域企画、若手劇団のサポート、不登校を題材に支援団体と提携した公演など多岐にわたり、ジャンルや場所に囚われない行動力と企画力が持ち味です。その集大成でもある本公演『やぎゅり場エンターテイメント』は「中学演劇部で殺陣芝居を~」というコンセプトから規模が拡大・小劇場進出を行い、オリジナルソングが疾走する熱量芝居が好評を得る。
史実や数学を元に構築された「八柳まごいち」の脚本に鬼才「坂本隆太朗」の生々しくも試験的な脚色・演出が加わることで、より劇しい作品を創造する。
むかしむかし、遠い遠い世界。全く異なる文化を持つ東の国と西の国があった。元々は良好な関係だった両国だが、東の国で強硬派の十代目将軍が主導権を握ると、ある事件を境に開戦する。
この二つの国境は深い渓谷になっており、国を渡るには桜峠を通るしかない。決して枯れない桜が咲き誇る峠。激戦区、桜峠である。戦を止めるべく立ち上がった集団「桜峠千景旅団」団長でもあり東の国の将軍の息子「サライ」とサライに拾われた孤児「センリ」を中心に宿命と自立を描く疾風怒濤のエンターテイメントが幕を開ける
桜峠の役が集結した後、国の主導者となった英雄「サライ」は身分撤廃令や学校令が施行し急速に民主化が進めた。
戦後 25 年、隠居したサライは国境付近の村「更待ち村」に訪れる。学校に嫌気がさしていた更待ちの村の少年「智秋」はサライに弟子入りを志願。塾を開設する。子どもたちと交流を深め居場所をえるサライだがある罪をとわれ裁判にかけられる。通信制高校の数学教員を経た八柳まごいちが描く、数学で紡がれるドキュメント。